No.10 ひまわりを育てよう – 日本赤十字社 兵庫県支部

事務局長の窓

No.10 ひまわりを育てよう

2020年7月3日 掲載

日本赤十字社兵庫県支部事務局長 大久保博章

「新型コロナウイルス感染症の影響で」この言葉を一日に何回聞くことだろう。イベントが中止に、企業の業績が悪化し、飲食店やホテルの客は戻らない。学校は再開したものの、マスクでの熱中症が心配。緊急事態宣言が解除されても人々の心は「新型コロナウイルス感染症の影響」で、どんよりとすさんだままである。そんな心を元気にしたい、あの阪神淡路大震災から復興した兵庫らしい方法で、と支部職員から提案があったのが、ひまわり。震災で犠牲になった加藤はるかさん(当時11歳)の自宅跡地に咲いた「はるかのひまわり」は、東日本大震災や熊本地震、中国・四川などの国内外の被災地でも花を咲かせる復興のシンボルでもある。

また、人と防災未来センターの語り部でもある、ひまわりおじさんこと荒井勣さんは、ポートアイランドにひまわり畑を作ったり、ジャンボひまわりコンテストなど多くのひまわり活動で被災地を黄色く彩っている。

そんな、人々に勇気と希望を与える花ひまわりの種を青少年赤十字加盟校の小学校、特別支援学校に配ることにした。6月下旬に種を植え、10日ほどで芽がでて、早ければ2か月で花を咲かせる8月の誕生花ひまわり。そのためには、日当たりと風通しの良い場所を選び、子供たちが毎朝夕に水やりをしてくれることが重要だ。子供たちが日々ひまわりに声をかけながら、元気を与え、ひまわりから元気をもらう、そんな姿が目に浮かんでくる。

残暑厳しい8月下旬から9月にかけて、大きく育ったひまわりの花と笑顔の子供たちの写真が届くのが楽しみだ。