No.16 新規職員採用雑感 – 日本赤十字社 兵庫県支部

事務局長の窓

No.16 新規職員採用雑感

2020年10月16日 掲載

日本赤十字社兵庫県支部事務局長 大久保博章

10月も半ばを過ぎ、来年度の人事・事務局体制を考える季節となった。
今年度上期は、新型コロナの影響で救護訓練や講習など様々な事業が中止、延期となる中、職員の採用も例年とは大きく異なるスケジュール・方法となった。
予定していた支部でのインターンシップは中止。
6月に実施していた1次試験も2か月遅れの8月となった。
スケジュールの遅れによる応募者の減少が危惧されたが、7名の枠に対し、80名の応募があった。これは赤十字の新型コロナの対応が評価されたことも要因ではないかと考えている。

今年度から取り入れた、3回の面接(1次は係長、2次は課長、最終は幹部)による選考という手法も、1次、2次はWEB面接となった。WEB面接で本人のことが肌感覚でわかるのかなと心配をしたが、面接官を務めた係長によると、想像以上に本人の性格、態度、熱意が伝わってくるらしい。
確かに、最終面接に残った16名は、実地で面接をしても選ばれただろうなと思われる優秀な若者たちであった。
その面接は、面接官も受験者も互いにフェイスシェールドをしてソーシャルディスタンスをとって面談するという初めてのケース。マスクをするよりも表情がわかる分話がしやすいが、堅苦しさは否めない。

ただ、面接で受験者から、支部の広報の在り方に気づかせられる点もある。
兵庫県支部を受験するならば、事前にホームページを見て、支部の状況、管内施設の状況を確認するのが当たり前だと思うが、そうでもないらしい。赤十字の理念に共感を覚えていると話をしているのに支部のパンフレットも見ていない受験者もいる。赤十字を希望する若者ですらこのような状況であるのに他は推して知るべし。多くの青少年に赤十字を知ってもらうのはどうすべきか考えさせられる。

それでも、しっかり事前学習し、赤十字を熱望している元気な7名の若者を採用できた。
来年4月、支部事務局、病院、血液センターの職場に新しい息吹を吹き込んでくれることを期待している。