No.32 緊急事態宣言下の辞令交付 – 日本赤十字社 兵庫県支部

事務局長の窓

No.32 緊急事態宣言下の辞令交付

2021年5月18日 掲載

日本赤十字社兵庫県支部事務局長 大久保博章

4月から続いている緊急事態宣言。たとえ新型コロナウイルス感染症が蔓延している状況下であっても、赤十字活動は続けなければならない。いつ起こるかわからない自然災害。今年は統計史上最も早い梅雨入りとなった。梅雨入りが早いと梅雨明けも早いのかというと、そうでもないらしい。過去の統計では、例年より遅く7月下旬になっている。
今年は例年以上に梅雨の大雨に気を付けなければならない。

支部では、自然災害に備えて、赤十字救護員の辞令交付を先週から来週にかけて施設単位で行っている。
災害時に派遣する救護班は基本6名、医師1名、看護師長1名、看護師2名、主事2名となっており、各病院に、姫路8班、多可2班、神戸5班を編成している。これらの要員として、236名(うち新規27名)の職員が登録されており、5月12日には神戸病院で新規に救護員になる職員に辞令交付を行った。

参加者全員、赤十字の救護服。私自身も久しぶりに救護服を着て、身の引き締まる思いで、「コロナ禍の今、私たちが最も期待と信頼を受けている。どのような状況下においても、感染対策を万全にして赤十字の使命と責任を果たしてほしい。」と挨拶をした。
コロナの影響で多忙を極める病院現場の中で救護員になるのは、高い使命感の表れであり、感謝と期待を込めて一人ひとりに辞令を手渡した。

本来なら、5月中に主事研修、救護員研修を三木の支援センターで実施し、6月の第4ブロック(近畿)合同災害救護訓練に参加し、経験を積んで本番に備えるところであるが、今年は研修を延期、訓練は中止になった。

平成30年6月の大阪北部地震や7月の西日本豪雨災害、また毎年のように起こる九州北部豪雨など、梅雨の時期に救護班の派遣があるかもしれない。 新しく救護員に任命された職員にとっては、まさにぶっつけ本番になるかもしれないが、ベテラン職員の指導のもとしっかりと役割を果たしてくれることを期待している。