No.35 東京オリンピック・パラリンピックのはざまで – 日本赤十字社 兵庫県支部

事務局長の窓

No.35 東京オリンピック・パラリンピックのはざまで

2021年8月12日 掲載

日本赤十字社兵庫県支部事務局長 大久保博章


7月23日から17日間にわたって開催された東京オリンピックが終わった。この間、日本は過去最多の27の金メダルを獲得、銀14、銅17で計58個となった。日本中が、選手の活躍に沸き立ち感謝の言葉に感動した。

兵庫県出身者も柔道の阿部一二三・詩兄妹の同時金メダル獲得や、陸上の田中希実選手の日本記録連発での1500メートル入賞など、県内全体が歓喜の渦に包まれた。このアスリートの活躍がコロナ禍により世の中を覆う鬱蒼とした気分を元気にしてくれたことは間違いない。

そしてこのアスリートの活躍を支えた大会関係者やボランティアのことも忘れてはならない。報道されることがあまりないが、日本赤十字社も、この間、本社、東京都支部を中心に競技会場内医務室への医療スタッフの派遣や、都内ラストマイル救護所等への救護班を派遣している。また大会前の4月から6月にかけて、大会ボランティア等を対象としたオンラインでの救急法短期講習を22回実施し、3241名の方に受講いただいている。

赤十字の役割からすると当然のことであるが、遠く関西から、テレビ観戦を余儀なくされている我々にとって、赤十字の同僚がオリンピック・パラリンピックの運営にしっかり協力していることを確認出来て一安心である。 8月24日からはパラリンピックが始まる。新型コロナウイルスの変異株の広がりで、ますます医療体制がひっ迫する中での開催となるが、赤十字の医療スタッフや救護班が都内の競技場医務室、救護所で選手・スタッフの安全を守ってくれる。私たちはその活動に心から感謝と応援の気持ちを送りたいと思う。