No.41 近畿府県合同防災訓練に参加しました – 日本赤十字社 兵庫県支部

事務局長の窓

No.41 近畿府県合同防災訓練に参加しました

2021年12月8日 掲載

日本赤十字社兵庫県支部事務局長 大久保博章

12月5日(日)、淡路市、洲本市等において開催された近畿府県合同防災訓練に兵庫県支部も参加した。例年9月に開催される県の防災訓練に参加しているが、今年は近畿府県の合同訓練と緊急消防援助隊近畿ブロック訓練の同時開催となり、この時期になった。

兵庫県支部としては、6月に三木の広域防災センターを主会場として第4ブロックの合同防災訓練を行う予定であったが、中止となったことから、久し振りの本格的な訓練参加である。コロナ禍での訓練であるため、当日の朝、参加者全員が検温し、会場入り口での手の消毒とヘルメット、マスク着用。来賓、一般見学なしでの訓練であり、訓練状況は、SNSにより動画配信されることになっている。

国からは、消防庁長官が出席されたほか、主催者の一員である兵庫県も、11月に日赤支部長に就任いただいた齋藤知事が出席された。

兵庫県支部は、メイン会場の正面に救護所用のテントを設営し、倒壊建物や土砂災害から救出された被災者の救護措置を行う訓練を行った。テントに担ぎ込まれた被災者のけがの状況を即座に判断し、トリアージ(医療・治療優先度を決定して選別)していく。参加する医師、看護師、主事は、ベテランもいれば初めての職員もいるが、一つ一つの手順を確認しつつ、各自の役割を果たしていた。海辺の場所での底冷えする中での訓練であったが、救護テントの周りは、熱気と緊張感に溢れていた。

また、物資搬送では、自衛隊ヘリで運ばれた血液を血液センターの車両が県立淡路医療センターへ緊急搬送する訓練も行われた。

今後30年以内に70~80パーセントの確立で発生するといわれている南海トラフ巨大地震や毎年のように繰り返される大雨土砂災害。コロナ禍で予定されていた訓練が中止、縮小される傾向にあるが、開催される数少ない訓練を有効に活用し、これらの災害に備えていかなければならない。