No.47 新規採用職員のみなさんへ – 日本赤十字社 兵庫県支部

事務局長の窓

No.47 新規採用職員のみなさんへ

2022年4月7日 掲載

日本赤十字社兵庫県支部事務局長 大久保博章


4月4日、兵庫県支部、姫路、多可、神戸赤十字病院、血液センターで働く総勢177名の新規採用職員の研修会が行われた。本来なら、兵庫県支部の大会議室に全員が参集し、講義形式で行うところであるが、今年度も支部、姫路、多可の3会場に分かれてWEBでつないでの実施となった。
私からは、自席のパソコンの画面越しに、研修冒頭の挨拶で2つのことをお願いした。

1つ目は、新型コロナウイルス感染症への赤十字の対応を理解してほしいということ。今から100年余り前、世界中でスペイン風邪が流行したが、その時、日本各地で先輩たちが感染症との闘いの最前線において懸命に活動したこと、そして現在も全国の赤十字病院、血液センターで感染対策を取りながら、皆さんの先輩たちが懸命に頑張っていることである。

2つ目は、ウクライナで起きている人道危機に対しての赤十字の対応である。赤十字国際員会は、8年前から、ウクライナのドンバス地域で活動しており、今回の人道危機で新たに150名の職員が活動に加わっている。言うまでもなく、赤十字の原点は、敵味方区別なく、苦しんでいる人を救うということである。「傷ついた兵士は、もはや兵士ではない、人間である。人間同士としてその尊い生命は救わなければならない」アンリ・デュナンのこの言葉の意味、赤十字の基本原則である人道・公平・中立とは何なのかを今日一日、考えてほしいとお願いした。

画面越しであるので、私の想いがどれほど新規採用職員に届いたかわからないが、赤十字人の第1歩を踏み出すにあたっての、一つのきっかけになったのではないかと思っている。

令和4年度新規採用職員のみなさん、頑張ってください!