No.56 兵庫県赤十字救急法競技大会を開催しました – 日本赤十字社 兵庫県支部

事務局長の窓

No.56 兵庫県赤十字救急法競技大会を開催しました

2022年10月26日 掲載

事務局長 大久保博章

10月22日、神戸市で行われた「ぼうさいこくたい2022」の併催事業として赤十字救急法競技大会を開催した。
今年は、青少年赤十字創設100周年ということもあり、中学生、高校生にも積極的に声をかけ、中学1校、高校6校を含む26チーム97名の参加となった。参加者は、奉仕団や消防団、小学校教員チームやマラソン同好会など若者から高齢者まで、様々な機会、場所で救急法を学んだ方々である。本来は3年前に実施すべく計画していたが、コロナの影響で中止を余儀なくされ、兵庫県支部として念願の開催である。

競技は、①胸骨圧迫部門、②一次救命処置部門、③本結び部門、④応急手当部門の4部門について、1チーム4人または3人が技の正確性と迅速性をレースアプリと指導員の判定により競技を行うものである。同様の競技会は、全国的にも神奈川県と石川県で実施しているが、コロナの影響で中止しており、近畿府県支部で実施するのは初めてである。

どのような競技になるのか、はたして大会として盛り上がるのかと心配していたが、開会式の時から、参加者のやる気と意気込みが伝わってきて、またボランティアとして参加いただいた指導員の方々の張り切りを見て、競技大会の成功を確信した。
いざ、競技が始まると、チームの掛け声と声援が交錯し、競技終了後の大きな拍手と相まって、「ぼうさいこくたい」にふさわしい競技大会となった。

競技の途中には、清家日本赤十字社社長にも視察いただき、激励の挨拶もいただいた。選手の皆さんにも大いに励ましになったことと思う。

支部では、赤十字救急法の講習を年間200回、約8000名を対象に実施しており、今までの講習受講者は何万人にも達している。
中には、何度も受講いただき、技術的には指導員を超える方もおられるに違いない。また、せっかく救急法を習得したのに、使う機会がないと思っている方も多数おられると思う。そんな方々のためにも、今回の競技大会は、技とスピードを競うことによって、個人の技術を高め、併せてチームの連携・技術を高めるよい機会であったのではないかと考えている。

赤十字救急法をより多くの方々に広めるためにも、競技大会が単発に終わることなく、今後も継続して開催していきたい。そして、同様の取り組みが近畿ブロック各府県支部での開催へと広がり、ゆくゆくは、赤十字救急法甲子園としての全国大会開催へとつながっていく、そんな夢を思い抱きながら、講習事業を展開していきたい。