2026年5月8日 掲載
事務局長 生安 衛
新緑がひときわ鮮やかに輝き、初夏の訪れを感じる季節となりました。
「赤十字運動月間」である5月を迎えることになりました。改めまして、県民の皆さまには、日頃より、日本赤十字社兵庫県支部の活動に対しまして、深いご理解と温かいご支援を賜り、心より厚く御礼申し上げます。
新年度が始まり一か月が経過し、私ども職員にとりましても、それぞれの職務や環境に向き合いながら、改めて、その使命を見つめ直す重要な時期だと考えております。
今回、赤十字運動月間にあたり、その意義と具体的な活動についてご紹介し、人々の「想い」一つひとつを救う力へとつなげていきたいと感じています。
(赤十字運動月間の意義は、人道の理念を社会へ)
毎年5月の「赤十字運動月間」は、日本赤十字社の理念と活動を広く社会にお伝えし、活動に参加される方々の輪を広げるための貴重な1カ月間だと感じています。
日本赤十字社は、世界191の国と地域に広がる国際赤十字・赤新月運動の一員として、「人間のいのちと健康、尊厳を守る」という使命のもと、活動を展開しています。
その事業は、災害救護、医療提供、血液事業、講習普及、ボランティア活動の推進など多岐にわたり、いずれも「苦しんでいる人を救いたい」という人道の精神に根ざしたものです。赤十字運動月間で、こうした活動を支えていただく県民の皆さまの理解と参加をさらに広げる重要な契機にしたいと考えております。
<日本赤十字社ホームページ>
https://www.jrc.or.jp/
(兵庫県における経験と教訓は、支え合いの力)
とくに、ここ兵庫県は、阪神・淡路大震災をはじめ、台風や豪雨など幾多の災害を経験してまいりました。そのたびに、県民一人ひとりの「誰かの役に立ちたい」という想いが大きな力となり、多くの命と暮らしが守られてきました。
現在においても自然災害は頻発し、激甚化の傾向にありますので、平時からの備えと地域における支え合いの体制づくりが不可欠です。
日本赤十字社兵庫県支部では、災害発生時の迅速な救護活動に加え、救援物資の備蓄や防災セミナーの開催、救急法講習の普及などを通じて、地域防災力の向上に努めていき、皆さまの想いを救う力へとつなげていきます。
(支えたい気持ちを救う力につなげる)
赤十字の活動は、日常の中の様々な場面で人々のいのちと健康を支えています。
例えば、献血事業は、その象徴的な取り組みの一つです。医療現場で使用される血液は人工的に作ることができず、安定した供給のためには継続的な献血協力が欠かせません。県内各地の献血ルームや献血バスにおいて、多くの方々が善意の献血にご協力いただいております。
また、赤十字奉仕団やボランティアの皆さまには、高齢者支援や防災教育、地域行事への協力などを通じて、地域社会に密着した活動を展開されています。こうした取り組みは、人と人とのつながりを深め、安全で安心な地域づくりに大きく寄与しています。
(想いを社会へ届ける取り組みとしての広報活動)
赤十字の活動をより身近に感じていただくため、広報に力を入れます。
5月、テレビコマーシャル「赤十字は、動いてる!」を全国の地上波テレビ及びYouTubeで放映し、職員の実際の活動や想いを映像で紹介しています。
アンバサダーの上白石萌音さんのナレーションとUruさんの書下ろし楽曲「夜が明けるまで」が、人道の現場を臨場感豊かに伝えています。
テレビコマーシャル「『赤十字は、動いてる!』一緒なら、救える。」篇と、「『赤十字は、動いてる!』Road to 150」篇の2種類の動画が放映されていますので、ご覧いただければ幸いです。
なお、コマーシャルの60秒バージョンは、YouTubeでもご覧いただけますので、下記のサイトよりご視聴ください。
<「『赤十字は、動いてる!』一緒なら、救える。」篇>
https://youtu.be/FQf-XHoLA_Q?si=DUFFZnw1q3uqeuJ9
<「『赤十字は、動いてる!』Road to 150」篇>
https://youtu.be/NLpe339-MGs?si=6lEuSi3dftN3TFjW
また、赤十字の活動を紹介する特設サイト「SAVE365Magazine」では、防災や支援活動に関する多様なコンテンツを発信し、動画クリエイターによる企画などを通じて、幅広い世代への周知も進めています。
例えば、人気動画クリエイター・水溜りボンドのトミーさんが非常食の炊き出しレシピに挑戦した動画をはじめ、多様なコンテンツを掲載しておりますので、ぜひご確認ください。
<特設サイト「SAVE365Magazine」>
https://www.jrc.or.jp/lp/save365/
こうした取り組みは、赤十字を「自分ごと」として捉えていただくきっかけになるものと期待しております。
(今年度のメッセージ「想いの力を、救う力に。」)
今年度は、「想いの力を、救う力に。」をメッセージに掲げて、赤十字活動を支える、一人ひとりの思いに光を当てます。
ポスターでは、上白石萌音さんが、強い意志を宿したまなざしで、誰かを救うために前へと踏み出すシーンが掲げられ、赤十字職員も動き出す瞬間を感じています。

そもそも、この言葉には、一人ひとりの思いやりや善意が、行動として積み重なることで、やがて大きな力となり、多くの命を支えるという意味が込められているように思います。
日常の中での小さな思いやり、困っている人に手を差し伸べる勇気、社会のために何かしたいという気持ち。その一つひとつが赤十字活動の原動力となっています。
その想いは目には見えませんが、行動となって初めて「救う力」として結実します。
また、赤十字の活動は、決して特別な人だけが担うものではありません。献血への協力、講習会への参加、ボランティア活動、寄付など、誰もが自分にできる形で関わることができます。
とりわけ本年は、日本赤十字社の講習事業が100周年を迎える節目の年でもあります。救急法や応急手当の知識と技術を身につけることは、いざというときに大切な命を守る行動につながります。こうした学びの機会への参加も、重要な人道支援の一つだと考えています。
(未来へとつなぐ人道の歩み)
日本赤十字社は、来る令和9年に、創立150周年という大きな節目を迎えようとしています。その歩みは、時代を越えて受け継がれてきた無数の善意の積み重ねによって支えられてきました。
赤十字運動月間を機に、県民の皆さまにおかれましては、改めて人道の理念に思いを寄せていただき、それぞれの立場から、一歩踏み出していただければ幸いに存じます。
今後とも、皆さまのご理解とご協力を賜りながら、「想いの力を、救う力に。」変え、人のいのち、健康と尊厳を守る活動を一層力強く推進してまいります。