No.31 緊急事態宣言下の赤十字運動月間 – 日本赤十字社 兵庫県支部

事務局長の窓

No.31 緊急事態宣言下の赤十字運動月間

2021年5月13日 掲載

日本赤十字社兵庫県支部事務局長 大久保博章


昨年から3回目の緊急事態宣言。県内の新規感染者が減らず、医療がひっ迫していることから、当初5月11日までの期限が5月31日まで延長された。

5月は、本来なら赤十字活動のPRと活動資金のお願いのため法人訪問に全力をあげる月間であるが、まさに緊急事態宣言下、これらの活動も縮小せざるを得ない。

例年、兵庫県支部として参加していた神戸まつりも2年続けて中止、地区分区による活動資金のお願いも地域の判断にお任せしている。
5月8日の世界赤十字デーは、明石海峡大橋を赤色に、HAT神戸にある「人と防災未来センター」にも赤十字マークのライトアップをしていただいたが、県民の方々に気づいていただけただろうか。

現下の最大の課題は新型コロナ蔓延対策。5月11日現在、1700人以上の方が自宅療養を余儀なくされる状態になっている。また、病院の感染症病床はひっ迫し、保健所も多忙を極めている。

今、県内の3赤十字病院も感染者を受け入れ、懸命の治療を行っているが、これに加え、神戸病院は、市内の自宅待機者に対する医師、看護師、主事による往診チームを派遣している。また支部からは全国から派遣されるDMATとの現地調整や保健所業務の支援のために主事を県新型コロナウイルス感染症対策本部に派遣している。

兵庫県支部ができる範囲は限られているが、赤十字への信頼、赤十字の責任を果たすべく、できることは何でもやるつもりで、2年続けての緊急事態宣言下の赤十字運動月間を乗り切っていかねばならない。 まだまだ、収束の兆しは見えないが、一人ひとりが感染対策に万全を期しながら、赤十字活動に取り組んでいきたい。