No.55 日赤紺綬・有功会会長協議会総会が開催されました – 日本赤十字社 兵庫県支部

事務局長の窓

No.55 日赤紺綬・有功会会長協議会総会が開催されました

2022年10月12日 掲載

日本赤十字社兵庫県支部事務局長 大久保博章

10月6日、大阪市において日赤紺綬・有功会会長協議会総会が3年ぶりに開催された。昨年の群馬、一昨年の三重と新型コロナ感染の影響で、2年連続で開催が見送られ、文書審議となったことから、会長さん方が一堂に会し、現状を報告、意見交換できる久々の機会となった。

全国すべての支部において組織され、日赤の活動を支援いただいている有功会であるが、どの府県においても会員減少とコロナの影響による活動縮小傾向にある。今回の総会における情報交換や交流によって、有功会活動の新たな展開の一助となることを期待したい。

総会と懇親会には、清家社長も出席され、「大阪人は、ケチと言われるが、それは無駄なことにお金は使わない、価値あることにお金を使うということである。大阪は寄附文化の街、大阪の橋も、公会堂もみんな寄附でできている。有功会の皆様には、日赤の活動資金で非常にお世話になっている。そんな有功会総会がここ大阪で開催されることは、大変意義深い」と挨拶された。

確かに八百八橋と形容される大阪の街にかかる橋のうち、幕府によって整備し管理された公儀橋は12本のみであり、それ以外は、町民によって架けられた町橋であるらしい。淀屋橋も江戸時代の豪商・淀屋が造った橋だし、大阪ミナミにある戎橋(えびすばし)は、江戸時代に安井道頓が道頓堀を開削した際に、町民が架けた町橋である。また、中之島にある大阪市中央公会堂も「義侠の相場師」とも言われた株式仲買人、岩本栄之助の多額の寄附によるものである。

日本には寄附文化が根付かないといわれているが、実は、気づかないところで寄附文化が浸透しているのではないかと思う。赤十字や共同募金、義援金、年末助け合い、緑の募金、お寺の寄進等々、数えればきりがない。

その中でも赤十字の活動は、特別だ。有功会の皆さんをはじめ、地区分区や奉仕団、ボランティアの方々など多くの方によって支えられていることは、言うまでもない。日赤を支援いただいている皆様方の思いを考えるとき、改めて気が引き締まる思いだ。