No.62 赤十字災害救援車を引渡しました – 日本赤十字社 兵庫県支部

事務局長の窓

No.62 赤十字災害救援車を引渡しました

2023年2月21日 掲載

事務局長 大久保博章

2月15日、評議員会で令和5年度事業計画と予算を承認いただき、今年度も残り1月余りとなった。2月から3月にかけては、今年度の事業の締めと来年度に向けての準備を行う時期でもある。

そんな2月20日、伊丹市、中播磨、高砂市、但馬地区香美町の4地区分区に対し、災害救援車の引渡し式を行った。

災害救援車は県内各市町での災害救援や赤十字活動を支援するために配備している。普段は、活動資金や奉仕団活動の関係で、地域を回るために使っていただき、災害時には救援物資を積んで現場、避難所に駆け付けるために利用いただいている。県下で92台、普通車53台、軽自動車39台である。どの車も、ボディ側面に赤十字マークを付け、上にはスピーカーを積んでいる。但馬、丹波、西播磨地域の地区分区を中心に降雪の多い地区分区は4WDが33台と、冬季にも対応できる仕様である。

これらの災害救援車に支部の車、血液センターの車や赤十字病院の車を合わせると県内に赤十字マークを付けた車が200台近く走っていることになる。そう考えると赤十字活動は、本当に県民に支えられ、地域に根付いているんだなあと改めて感じる。

車の更新基準は、10年、10万キロまたは15年となっており、例年4台から5台更新しているが、どの車も長期間、地区分区において赤十字の活動を支えてくれた車である。

引き渡し式には、古い車に乗ってきていただき、新しい車に乗って帰ってもらっている。支部1階の駐車場に並べられている古い車を見ると、ところどころ錆があり、タイヤの溝も少なくなっている。シートも、心なしかくたびれているようにみえる。10年以上、大雨の時も、暑い夏も、大雪の時も、地域を回ってくれたんだなと思うと、「長期間ご苦労様でした」とお礼を言いたい気持ちになる。

そして洗車されてピカピカの新しい車は、前方の障害物との衝突を予測、警報を鳴らす自動ブレーキやドライブレコーダーも装備されており、ドアをあけると新車のにおいが漂う。

これから10年間、前の車以上に赤十字活動の普及に、災害救護に頑張ってくれよと心の声をかけながら新しい車を見送った。