No.69“2025大阪・関西万博にむけて” – 日本赤十字社 兵庫県支部

事務局長の窓

No.69“2025大阪・関西万博にむけて”

2023年7月11日 掲載

事務局長 大久保博章

2025年4月13日(日)~10月13日(土)までの184日間、大阪市臨海部の夢洲において、大阪・関西万博が開催される。

日本赤十字社も国際赤十字・赤新月運動パビリオンの中核として出展することが決まっている。

万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。サブテーマは「いのちを救う、いのちに力を与える、いのちをつなぐ」。まさに、赤十字の理念と一致している。

想定来場者数は2820万人。一人でも多くの人々が、赤十字のパビリオンに入場いただき、人道のために、「自分のできること」を知り、一歩を踏み出すきっかけとしてほしい。

赤十字と万博のかかわりは古い。1867年のパリ万博で、当時誕生したばかりの国際赤十字がパビリオンを設け、各国の来場者に対して、ジュネーブ条約への加入を訴えていた。

当時、佐賀藩から、欧州の最先端技術を学ぶために派遣されていた佐野常民は、この敵味方なく救護するための国際条約と活動の仕組みに衝撃を受けた。これが、赤十字との出会いである。

そして1873年のウィーン万博では、各国の展示に赤十字活動が反映されているのを見て、「赤十字こそ文明開化の証」と感じたことが日本赤十字社設立のきっかけとなったのである。

そんな万博が、55年振りに大阪で開催される。開催まで2年を切った今、パビリオンの展示内容と合わせ、運営についての調整が本社や大阪府支部を中心に喧々諤々の議論が行われている。

何せ、6か月間、9時から21時、休みなしの184日間である。赤十字にとって、そして4ブロックの各支部にとって当面の最重要課題であることに間違いはない。大変な事業ではあるけれど、兵庫県支部は全面的に協力しますよと本社の準備スタッフには伝えている。

1970年当時、小学6年生だった私は、アメリカ館の月の石やベーブルースのユニホームを見て、うわぁと思ったことが今も心に残っている。そういえば、外国人を見るたびに、手帳を差し出して「サイン、サイン」と名前を書いてもらったことも。

さて今回の万博は、どんなことが起きるんだろう。赤十字の一員として、一人の関西人としとてワクワク、ドキドキ楽しみにしている。

※写真は2005年 愛・地球博
 国際赤十字・赤新月運動パビリオン