No.70 “フローレンス・ナイチンゲール記章授与式に出席しました” – 日本赤十字社 兵庫県支部

事務局長の窓

No.70 “フローレンス・ナイチンゲール記章授与式に出席しました”

2023年8月2日 掲載

事務局長 大久保博章

灼熱の太陽がギラギラと照り付ける7月27日。名誉総裁皇后陛下雅子さま、名誉副総裁常陸宮華子さま、寛仁親王妃信子さまご臨席のもと、第49回フローレンス・ナイチンゲール記章授与式が東京プリンスホテルで開催された。

フローレンス・ナイチンゲール記章は、赤十字国際委員会が2年に1度、優れた功績のあった世界各国の看護師に贈られるもので、今回は22の国・地域から37名が選ばれた。そのうち国内受賞者は、髙原美貴さん(姫路赤十字病院)、草間朋子さん(東京医療保健大学)、今村節子さん(公益社団法人教育・ヘルスケア振興節英会)の3名。姫路赤十字病院の現職の看護副部長の受賞とあって、当日は病院長以下幹部職員、支部からも私と振興課長が授与式に出席した。

授与式では、姫路赤十字看護専門学校の学生がキャンドルサービスを行ったあと、皇后陛下から受賞者らに記章が手渡された。

髙原美貴さんは、病院に勤務する傍ら、1999年にスーダン紛争犠牲者救援活動に携わって以来、これまでアフガニスタンなど11か国17回の国際救援活動を経験している。この間、損傷を受けた遺体をできるだけ生前の姿に近づける「整体」の指導も行っている。また、2020年の新型コロナウィルス感染症患者の増加にあたっては、地元行政や関係機関と連携して感染制御のための宿泊療養体制の構築にも尽力している。

そういえば、3年前に兵庫県内に新型コロナウィルス感染症が流行りだしたころ、県が姫路市内のホテルを貸し切って、療養所を開設することになった。しかし駐在する医師、看護師がいないという状況で、県からなんとかならないかとの相談を受けたことがあった。そこで姫路赤十字病院の院長に連絡して、髙原さんを派遣できないかと相談したとき、本人から二つ返事で行きますと引き受けてくれたと連絡があったことを思いだした。

授与式後の講演会では、髙原さんは、赤十字の使命である「苦しんでいる人を救いたいという思いを結集し、」という文言のなかの「結集」という言葉を何度も強調して赤十字のもとに活動している喜びを語っていた。

これからも、赤十字の一員として、国内外で救援活動に従事されると聞いている。この文章をアップするころには、既に中東の地で活動しているのだろうが、健康での活躍を祈るのみである。

髙原さん、フローレンス・ナイチンゲール記章受章おめでとうございます。